<万年筆のお手入れについて>
Care tips
万年筆のお手入れ
万年筆はデリケートな筆記具ですが、こまめなお手入れによって永く使用でき、使い込むほどに手に馴染み、愛着がわいてきます。
構造上、インクの通り道に固まったインクや紙の繊維などが詰まると、インクの流れを妨げ、書き味に影響します。毎日使う場合であっても、ときどき以下のような手順でクリーニングしてください。また、インクのカラーを替えるときや、しばらく使う予定のないときも、同様に洗浄し、インクを空にした状態で保管してください。
- 薬品や洗剤類は、いっさい使用しないでください。軸の変色や劣化、変形を引き起こす場合がございます。
- 洗浄後はよく乾かしてください。
- 熱湯での洗浄はお控えください。軸の劣化や変形を引き起こす場合がございます。
吸入式
コップなどに入れたきれいな水、またはぬるま湯にペン先全体を入れ、インクを吸入する要領で水を吸い込ませたあと、吐き出させる作業を繰り返し行い、ペン先に詰まったインクを完全に洗い流します。
水を入れ替え、何度か同じ作業を行い、水がきれいになるまで洗浄します。
洗浄後は乾いた柔らかい布で水分をふき取ってください。
首軸部分を分解して水につけ置きしますと、パーツの紛失や軸の劣化を引き起こす場合がございますのでお控えください。
動画⇨ https://youtu.be/sum4jWrjfMM
コンバーター
万年筆にコンバーターをセットし、コップなどに入れた水、またはぬるま湯にペン先全体を入れ、インクを吸入する要領で水を吸い込ませたあと、吐き出させる作業を繰り返し行い、ペン先に詰まったインクを完全に洗い流します。
水を入れ替え、何度か同じ作業を行い、水がきれいになるまで洗浄します。
洗浄後は乾いた柔らかい布で水分をふき取ってください。
動画⇨ https://youtu.be/OfS15b3Gwvs
カートリッジ
カートリッジを抜き取り、ペン先部分全体をコップなどに入れた水に入れ、数時間〜一晩浸けてから取り出し、洗い流して、乾いた柔らかい布でよく拭きます。より洗浄性を高めるためには、ときどきコンバーターで上記のように洗浄することをおすすめします。
動画⇨ https://www.youtube.com/watch?v=XwPdYRW4Q54
dialog万年筆
【前軸のお手入れ】
ご使用に際し、前軸内部の歯車パーツにインクが付着しすぎると、回転動作が重くなる等の症状が現れる場合がございます。その場合は以下のように洗浄してください。
- 本体軸をまわして前軸を外します。
- コンバーターやカートリッジインクを取り除き、ペン先が付いている筒状のパーツを回して外します。
- 付属パーツを前軸に挿し込んで回し、先端のフタ(シャッター)を開けます。
- 流水で洗い流し、ぬるま湯を入れたコップに前軸ごと浸し、一晩置きます。
- 取り出して流水でゆすぎ、水分を拭き取り完全に乾燥させます。
【ペン先部のクリーニング】
本体軸をまわして前軸を外します。ペン先が付いている筒状のパーツをまわして外し、流水で洗います。その後完全に乾かしてから前軸に取り付けてください。
より洗浄性を高める場合は、付属のコンバーターをセットし、コップなどに入れた水またはぬるま湯にペン先全体を入れ、インクを吸入する要領で水を吸い込ませたり、吐き出させる作業をインクの色が出なくなるまで繰り返し行い、インクを完全に洗い流します。
インクが固まっている場合はコップに水またはぬるま湯を入れ、ペン先部が付いている筒状パーツを入れて一晩付けて置き、流水で洗い流してからコンバーターで上記の通りメンテナンスを行ってください。